Lillies and Remains/Part of Grace

こんばんは、GonZです。

今回は2009年に発売されたLillies and Remainsの1stフルアルバム、Part of Graceをレビューしていこうと思います。

 

各曲感想(お気に入り度 ★1〜5 ☆は0.5)

#1 Argo (★★★★☆)

冒頭から暗すぎる。呪術的とも取れるボーカルから一体どんなアルバムになるんだろうといきなり不安な気持ちにさせてくる。怪しすぎる船出。かなり好きです。

 

#2 The Fake (★★★★★)

カッティングエッジなギターとマシンビート。余りにもクールな一曲、ことベースラインにおいても今作で最もカッコいい気がする。2分7秒あたりからの混沌としたギターソロに痺れる。ベストトラック候補。

 

#3 Poles Apart (★★★★)

ザクザクとしたギターリフにラップ調のボーカルが絡むアップテンポナンバー。イントロ、サビ直前のバラララララと連射するギターが特に好き、欲を言えばギターソロにもう一捻り欲しかったかな。

 

#4 Moralist S.S. (★★★★☆)

デビューミニアルバムのタイトルトラックでもあるこの曲、発売当初アークティックモンキーズストロークス等ポストパンリバイバル全盛期でしたが、当時のムードが色濃く投影されている。1:52のリードギターアレンジが大好き。

 

#5 Alice(★★★★)

アルバム頭からのダークな流れを断ち切るクリーンかつ流麗なインストナンバー。ただ綺麗なだけではなく後半暴れ回るドラム等アレンジの上手さが光っている。

 

#6 Wreckage(★★★★★)

リリーズの楽曲で個人的に最も好きな曲。乾いたバッキングとメロが絶妙に絡み、サビのコーラス&リードギターでエモが振り切れる。当時Bloc Partyのパクリと一部から揶揄されていた気もしますが、今となってはそれもいい思い出。なんとも切ない秋の風が吹き抜けるようなノスタルジー。常に人生の傍に寄り添ってくれるような心の一曲です、ベストトラック候補。

 

#7 Part of Grace(★★★★)

タイトラックでもあるこの曲、意外すぎるほどメランコリックで愛嬌溢れる世界観に少し驚くw  よく聴くとギター、ドラムどちらも凝っていて面白い。

 

#8 Unmade Schemer(★★★★☆)

#5-7のポップな世界観でホッとしたのも束の間、再び怪しくダークな音像に引き戻される。ダビーでダンサンブルなリズムがエッチ。リリーズの中でも他に類似曲が見当たらない異色作、またこの系統作ってくれないかな。

 

#9 Solitude of Vigor(★★★★★)

1番好きな曲は#6ですが、まず間違いなくこの曲がベストトラックでしょう、イアンカーティスも顔負けの圧倒的冷徹、緊張感。曲後半の自我が崩壊していくような展開が凄まじい。このバンドにしか書けない曲だと思います、ヤバすぎる。

 

#10 Sigmablade(★★★★★)

リリーズの中でもベストオブ変態イントロなアップテンポナンバー。ガスマスクを着用した処刑人が脳裏に浮かぶ。作中最もソリッド。息が詰まるような展開からアウトロで一気に解放してくれる。好きゆえに強いて言うなら、アウトロのミュートギターをもう少し主張してくれてもよかったかなと思う。

 

#11 Grind(★★★★☆)

静と動、重厚なメタルリフが光るキラーチューン。暴れ回るリードギターとドラムが最高にかっこいい。昔サマーソニックかなんかの宣伝に使われていたような気がする。ライブで披露してくれると相当にテンション上がります。

 

#12Upsetter(★★★★★)

アルバムラストを飾るネオアコ調のミディアムテンポナンバー。(正確には残り2曲ありますがリミックスにつき割愛させていただきます)哀愁漂うリードギターとメロが素敵。それにしてもVo.Kent氏がこの曲を作曲した歳は確か10代半ばだったと思いますが、改めて恐ろしさを感じる。才気溢れすぎでしょw

 

アルバム総評

Lillies and Remains/Part Of Grace(★★★★☆)

 

一体今まで何回聴いたんだろう。というか評価は余裕で★★★★★なんですが、後に発売される2nd以降の作品と相対的に比較するなら、と言った意味合いです。当時このアルバムは自分の中で本当に革命的で、Bloc PartyのSilent Alarmと同様に最も影響を受けた一枚です。

リリーズ作品群において最もストレートなロックサウンドで、Joy DivisionGang Of Fourなどポストパンクレジェンド達のサウンドを現代風に解釈、ダークかつポップな唯一無二の作品に仕上げており、私が知る限り現代ロックの中でも指折りのクールネスを誇る一枚です。よろしければチェックしてみてください。

 

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